宮城 / すずき

【宮城県/塩竃市/おそば すずき】

駅前や、商店街とはすこし離れた場所にすずきはある。

場所もそんなに目立つところにないので、お客さんは少ないかと思いきや、開店すると同時に次から次へとお客さんが入っていかれ、あっという間に満席になってしまう。そんなお店だ。

昔は製麺業をやっていたそうで、このおそば屋さんは40年近く前から奥さんのお母さんがはじめられたお店だそう。

大将の竜大さんは3代目。奥様と交際しているときからお母さんにおそばをご馳走になっており

当時はふらふらと定職につかなかった生活をしていたが、おそばなら長くできるのではないか!と

他のお店で親方にそば打ちから、1から、おそばについて様々なことを学んだという。

そして、自分でやれるかな!というタイミングでこちらのお店を継がれた。とお聞きした。

「そば屋っていろいろ継承していかないといけないものがあるような気がするけど

幸いにもこのお店は俺のカラーでやらせてもらっている」と大将。

常連さんは代が変わり、お店のカラーやおそばの味が少し変わっても2代目(お母さん)がお店にたたれていた時の様に、今でも変わらず食べに来てくれるのだとか。

それは先代の”人柄”のおかげなのだ教えてもらった。

「お母さんから俺に、俺からお客さんに、全部繫がっている。」

「先代の人柄を大切にしていきたいし、それをちょっとでも引き継いで老若男女みんなに愛されるお店をつくりたい」と大将は語る。

お店で出している山菜はお父さんが息子さん、そしてお店のために採ってきてくれ

野菜やお米はお母さんが育てられている物を使用されているのだそう!

お店には大将のお子さんがつくった作品がたくさん飾られており、様々なところに、細やかなところに愛情が感じられる。これはそのひとつ。

箸袋も1つ1つスタンプが押されており、季節や料理によって、その時によって約10種類くらいの箸袋を使い分けておられると聞きびっくりした。(中には大将の似顔絵の柄も!)

「仕事でやっているのもあるけれど、友達づくりでもあり、出会いののきっかけでもあるし、情報交換の場でもある。」

「お客さんとのふれあいを大切にし、入りやすく、行きやすいお店にしたい」「自慢はスタッフの笑顔です!」と、とびきりの笑顔で語る大将。

世代を超え、色々な人に愛されるお店。細やかな愛情で溢れているお店。おそばのすずきへ是非!

■お店の場所

住所:宮城県塩竈市佐浦町14-7

電話:022-365-6653

JAPANESE TIP

(ジャパニーズチップ) 食事の席でつくられた箸袋の造作物をTIP(感謝のしるし)だと見立てる試み