京都 / 盛華亭

【京都府/京都市/北京料理/盛華亭】

銀閣寺の近く、大通りからすこし路地に入っていくと、ひっそり住宅街の中に盛華亭はある。

京風の中華という言葉を皆さんは知っておられるだろうか。京都独自の文化で発展した、油をあまり使わないあっさりとした中華のことだ。ここのお店は京風中華の食べられるお店として35年前からこの場所にある。今は2代目佐々木幸司さんが店長をされており、もともとは京都の祇園にある昭和26年創業の盛京亭というお店でお父さんが働かれていたそうで、ここはその支店なのだそう。

京都の中華について書かれた本があるくらい京風中華の文化はおもしろかった

佐々木幸司さんは高校生の頃、お父さんのお手伝いからお店にたたれ、4年くらい前まではお父さんとこのお店で一緒に働いておられたのだそう。

昔からのお客さんがたくさんおられるそうで、例えば16歳のときから通われて、今年81歳になられるお客さん。息子さんの時からこられており、その息子さん、その息子さんと家族代々で来て下さるお客さんなど。昔から老若男女にとても愛されているのが伺える。

「なぜお店を継ごうと思われたのですか?」という質問をすると

「いくつか理由はありますが、小学校の卒業文集の夢に"家業をつぐ"と書いていました。親と親の仕事に愛と誇りを持っていたのが一番の理由です」と教えてくれた。

奥様は着物を着てお店にたたれており、庭のお手入れや、玄関、机の上や部屋にも花をさりげなく飾られていたりと、すごく心が凛とするおもてなしをして下さる。

「新しいことを始めるのは簡単だけど、今まで通りに維持してくのが難しい。」と話す佐々木さん。昔からの常連さんを大切にしてこられた中で、甘えを許さない、大切なものを守っていく強さと優しさを感じる。

ホームページには「大きなお店にはとてもかなわないところがあります。

でも、盛華亭のように小さなお店にしか出来ないことも沢山あります。」と書かれていた。

小さなお店にしか出来ないことがたくさん詰まったお店。京都独自の中華を食べに是非盛華亭に足を運んでみて下さい!

■お店の場所

住所:京都府京都市左京区浄土寺馬場町39-4

電話:075-751-7833

JAPANESE TIP

(ジャパニーズチップ) 食事の席でつくられた箸袋の造作物をTIP(感謝のしるし)だと見立てる試み